RaspberryPi

Raspberry Pi4上のUbuntu ServerでCPUクロックを制限する方法

Raspberry Pi4は消費電力が大きく発熱がちょっと心配です。そのため、用途によっては意図的にCPUの動作クロックを絞って消費電力と発熱を抑えるという運用もアリかと思います。

CPUクロックの設定方法の多くはRaspbianを例に挙げていますが、Ubuntu Serverでも同じ方法で設定できたので、備忘録として残しておきたいと思います。

動作環境は、
・Raspberry Pi4本体:モデルB(メモリ4GB)
・OS:Ubuntu Server 20.04
です。

CPU状態のチェック

手順として必須ではないですが、現状のCPU状態をチェックしてみます。まずはcpufrequtilsというパッケージをインストールします。

$ sudo apt-get install cpufrequtils

インストール後、cpufreq-infoというコマンドを実行すると、以下のように現在のCPUの状態が表示されます。Raspberry Pi4はCPUコアが4つあるので、CPU0~CPU3まで表示されるようです。

ryo@ubuntu:~/workspace$ cpufreq-info
cpufrequtils 008: cpufreq-info (C) Dominik Brodowski 2004-2009
Report errors and bugs to cpufreq@vger.kernel.org, please.
analyzing CPU 0:
driver: BCM2835 CPUFreq
CPUs which run at the same hardware frequency: 0 1 2 3
CPUs which need to have their frequency coordinated by software: 0 1 2 3
maximum transition latency: 355 us.
hardware limits: 600 MHz - 1.50 GHz
available frequency steps: 600 MHz, 1.50 GHz
available cpufreq governors: conservative, ondemand, userspace, powersave, performance, schedutil
current policy: frequency should be within 600 MHz and 1.50 GHz.
The governor "ondemand" may decide which speed to use
within this range.
current CPU frequency is 600 MHz.
cpufreq stats: 600 MHz:99.47%, 1.50 GHz:0.53% (4164)
...
analyzing CPU 3:
driver: BCM2835 CPUFreq
CPUs which run at the same hardware frequency: 0 1 2 3
CPUs which need to have their frequency coordinated by software: 0 1 2 3
maximum transition latency: 355 us.
hardware limits: 600 MHz - 1.50 GHz
available frequency steps: 600 MHz, 1.50 GHz
available cpufreq governors: conservative, ondemand, userspace, powersave, performance, schedutil
current policy: frequency should be within 600 MHz and 1.50 GHz.
The governor "ondemand" may decide which speed to use
within this range.
current CPU frequency is 1.50 GHz.
cpufreq stats: 600 MHz:99.47%, 1.50 GHz:0.53% (4165)

このうち、hardware limitsがCPUクロックの制御範囲を示します。current policyという項目がondemand(デフォルト値)になっていると、この範囲内でCPUクロックが自動調整されます。

current CPU frequencyを見てみると、CPU0は600MHz、CPU3は1.5GHzで動いているのが分かります。たしかに負荷に応じて動的にクロックを変化させていそうです。

クロック数の上下限値の設定

今回は、上述したhardware limitsの範囲を設定し、最低/最大ともにクロックを下げてみようと思います。方法はRaspbianの場合と同じく、/boot/firmware/config.txtというファイルを編集します。

$ sudo vi /boot/firmware/config.txt

上下限値だけであれば、末尾にarm_freqarm_freq_minの設定を追記すればOKです。

# 最大周波数
arm_freq=1000
# 最低周波数
arm_freq_min=500

後ろに続く数値がクロックの値ですが、単位はMHzです。上記の場合だと、最大クロック=1000MHz(1GHz)、最低は500MHzになります。

あとはシステムを再起動すれば設定が適用されます。

$ sudo reboot

あたらめてCPU状態をチェック

あらためて、CPUのhardware limitsをチェックしてみましょう。

ryo@ubuntu:~/workspace$ cpufreq-info | grep "hardware limits"
hardware limits: 500 MHz - 1000 MHz
hardware limits: 500 MHz - 1000 MHz
hardware limits: 500 MHz - 1000 MHz
hardware limits: 500 MHz - 1000 MHz

ちゃんと全CPUに対して、500MHz~1000MHzの動作範囲が適用されていますね。これで大きな負荷がかかったとしても、消費電力はある程度抑えられそうです。

定常的な高負荷が起こらないようなサーバー用途であれば、この設定をしてもそこまでパフォーマンスには影響しないと思います。「ちょっとでも電気代をお安くしたい!」などあれば、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

ではでは

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Ryo Yoneyama

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